信用リスクは発行主体が倒産したり財政難に陥り債務不履行となるリスクです。
流動性リスクは債券を時価で売却する際に買い手が見つからずに売却不可能となるリスクを指します。
為替リスクは外貨から円に交換する際に、為替変動によって差損が発生するリスクです。
価格・金利変動リスクは、債券を時価売却する際に価格と金利の変動によって損失が発生するリスクを指します。
信用リスク:発行主体の債務不履行
価格・金利変動リスク:価格・金利変動による損失
流動性リスク:買い手が見つからない
為替リスク(カントリー・リスク):為替変動による差損
債券先物取引では価格と金利が固定されます。
そのため金利変動のリスクを回避できるというメリットがあります。
金利が上がると債券の価格は下落します。
例えば金利が2%から3%に上昇した場合、古い2%の債券は誰も買わなくなります。
金利2%の債券を売るには価格を下げなければなりません。
3%と2%の債券で受け取ることができる利益の差額分だけ価格が下落することになります。
債券先物取引では金利が予め固定されるため金利変動リスクの回避が可能です。
証券会社は金利変動リスクを回避して資産運用ができるので市場における債券の流通性が安定します。
市場の流通性が安定すると発行主体は引き受けリスクを回避できるようになり、市場の拡大につながります。
債券の金利と価格の関係は以下のとおりです。
1.金利上昇→価格低下
2.金利低下→価格上昇
債券は現物と先物を組み合わせるとリスクを回避することができます。
現物債券を購入した場合は、金利が下がって価格が上昇したときに売却すれば利益を得られます。
しかし予想に反して金利が上昇し価格が低下した場合は、売却すると損失が発生します。
先物取引で売り注文を出しておけば、金利が上昇し価格が低下しても損失と利益が相殺されます。
将来現物債券を購入したいと考えていても、金利が下がって価格が上昇してしまうことがあります。
そのような場合には希望価格で購入することができません。
実際に購入すると出費が多くなってしまいます。
しかし予め先物取引を利用して現在の安い価格で買い注文を出しておけば、将来価格が上昇しても現在の価格で購入できます。
この債券を値上がった価格で売却すれば利益で増えた出費分を相殺できます。
この方法は買いヘッジと呼ばれます。
保有している現物債券を売却したい場合は、予め先物取引で売り注文を出しておけば値下がりによる損失を利益で相殺することが可能です。
この方法は売りヘッジと呼ばれています。
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