個人向け国債は個人投資家のみ購入できる国債です。
機関投資家が購入するタイプの国債は基本的に満期まで保有しなければなりません。
しかし個人向け国債は途中解約が認められています。
個人向け国債の満期には10年と5年、3年の3種類があります。
これらのうち10年のものだけが変動金利で、5年と3年のものは固定金利です。
インフレのリスクに備えたいのであれば10年ものがおすすめです。
個人向け国債は毎月発行されており、最低1万円からの1万円単位で購入できます。
販売価格と償還金額は額面金額100円につき100円です。
中途換金も可能ですが、発行後1年間はできません。下限金利は0.05%となっています。
・新窓販国債とは
新窓販国債も個人投資家が購入できる国債です。
ただし個人向け国債と異なり個人に限定されず法人名義でも購入できます。
新窓販国債は途中解約ができませんが市場への売却は可能です。
売却時期によって元本割れする可能性があるので注意しなければなりません。
新窓販国債の満期は10年と5年、2年の3種類です。
いずれも固定金利となっています。
新窓販国債は毎月発行されており、最低5万円から5万円単位で購入できます。
1回の申込における上限は3億円です。
販売価格は入札結果に応じて発行ごとに変動します。
購入対象者に制限はありません。
金利は直近の入札で発行した国債と同じになります。
下限金利はなく中途換金はできませんが売却は可能です。
償還金額は額面金額100円につき100円となっています。
新窓販国債と比較して個人向け国債の方が購入単位が小さく下限金利の設定があり、換金による元本保証も行われるので有利です。
・個人向け国債の金利
個人向け国債には適用利率(年率)とその下限が存在します。
例えば変動金利型10年満期の場合、利率の下限は0.05%です。
適用利率は基準金利に0.66をかけて算出します。
変動金利型10年満期における基準金利は、利子計算期間開始日の前月までの最後に行われた入札の平均落札利回り(直近の10年債経金落札利回り)です。
個人向け国債の固定金利型には5年満期と3年満期があります。
前者の適用利率(年率)は基準金利-0.05%で後者は-0.03%です。
金利の下限は0.05%となっています。
これらの基準金利は募集期間開始日の2営業日前において、市場実勢利回りを基に計算した、期間5年または3年の固定利付国債の想定利回り(5年債や3年債の想定利回り)です。
個人向け国債の金利には固定と変動の2種類があります。
固定金利は発行時に設定された利率が満期まで一定です。
実勢金利が低下しても設定時の金利が適用され変化しません。
固定金利は実勢金利の状況に左右されないため、国債の発行時に最終的な投資結果がほぼ予想できます。
ただし実勢金利が上昇した場合にも変化しないので、変動金利型のように利子が増えません。
実勢金利は市中金利とも呼ばれます。
金融市場で資金の貸し借りが発生する場合に適用される金利のことです。
変動金利の場合は半年ごとに適用金利が変更されます。
金利が変わるので受け取る利子額も変化します。
このタイプは実勢金利に応じて変化するので、発行時には最終的な投資結果が分かりません。
実勢金利が上昇すれば受け取ることができる利子は増えますが、低下した場合は減少します。
ただし最低金利より減少することありません。
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