国債は安全な金融資産ですがリスクもあります。
発行体である国の経済や財政に問題があり債務の返済が遅滞するような事態が発生した場合、国債の信用度が低下します。
国家が破綻して元本を回収できなくなる危険性を信用リスクと呼びます。
国債の信用リスクは格付け機関によるランキングを見れば確認できます。
世界的な格付け機関であるムーディーズではAAAからCまで9段階で国債をランキングしています。
格付けのランクが低いほど信用度が下がります。
反対に信用リスクが高まるので債務不履行(デフォルト)が発生しやすいと判断できます。
・金利変動リスク
国債には固定金利と変動金利がありますが、後者は半年ごとに見直しが行われます。
変動金利の国債は市中金利が下落して利子が減少する可能性があります。
反対に市中金利が上昇すると利子が増えます。
固定金利ならば満期まで一定の利息を得ることができます。
市中金利が下落しても利息が減ることはありませんが、上昇した場合は利息が増えません。
市中金利が低い状態で今後上昇する可能性がある場合は、変動金利の国債を選ぶとよいでしょう。
既に高い場合は下落する可能性があるので固定金利のものを選ぶと利子の減少を防ぐことができます。
・為替変動リスク
海外の国債を購入する場合には外貨建てなので為替レートの影響を受けます。
為替の状況によっては売却時に損失が発生する可能性があるので注意しなければなりません。
・リスク以外の注意点
個人向け国債は中途解約時の手数料に注意が必要です。
中途解約する場合には手数料として中途換金調整額が発生します。
中途換金調整額は直前2回分の税引前の利子金額に0.79685をかけたものです。
元本部分は保証されますが、受け取る利息の額が少なくなります。
新窓販国債は個人も法人も購入できますが中途解約はできません。
市場で売却することはできます。
手数料は発生しませんが、売却する際に購入時の基準価格を割り込んでいることがあります。
基準価格の上昇や金利変動リスクを回避する方法として、満期前の解約や売却は有効な方法です。
銀行預金と個人向け国債、株式投資・投資信託の利回りとリスクの関係は以下のようになっています。
利回り
銀行預金<個人向け国債<株式投資・投資信託
リスク
個人向け国債<銀行預金<株式投資・投資信託
個人向け国債は小さいリスクで銀行預金よりも大きな利益を期待できます。
より大きな利益を求めるのであれば、リスクも高まりますが株式投資や投資信託を選ぶとよいでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿