連動性のある2つの商品のうち、割高な方を売って割安な方を買います。
価格差が縮小した時点で反対売買すれば利益を確定できます。
裁定取引は機関投資家などがリスクを抑えて利ざやを稼ぐためによく行われています。
株価指数などの現物価格と先物価格を利用した取引が代表的です。
先物は将来の一定時期に商品を受け渡す条件で売買契約をすることですが、商品自体を表すこともあります。
割高な先物を売却し、同時に現物を購入するのが裁定買いです。
反対に割安な先物を買って現物を売ることを裁定売りと呼びます。
裁定取引は株式市場における現物と先物だけでなく為替や金利、商品など様々な市場で行われている投資方法です。
裁定買い:割高な先物を売却、割安な現物を購入
裁定売り:割安な先物を購入、割高な現物を売却
割高なものは価格が下る可能性が高いので空売りをします。
割安なものは価格が上がる可能性があるので買います。
空売りをした商品は価格が下がるほど利益が大きくなります。
現物買いした商品は価格が上がるほど利益が増えます。
前者の価格が下がり後者の価格が上がれば、2つの商品の価格差が縮小し、利益を得られます。
空売りと現物買いを同時に行っていれば、いずれかの予想が外れた場合でも利益と損失を相殺できる可能性が高くなります。
裁定取引を行えばリスクを抑えて利益を得ることができます。
裁定買いをした場合に利益を確定するには、反対売買により先物を買戻して現物を売ります。
反対売買で決済して利益を確定することを裁定解消と呼びます。
裁定解消で行われる現物売りは裁定解消売りと呼ばれています。
売りと買いを同時に行い、2つの商品の価格差(サヤ)の伸縮から利益を得る方法はサヤ取りと呼ばれます。
サヤ取りによる投資方法には、裁定取引の他にもペアトレードやロング・ショートなどがあります。
サヤ取りは主に機関投資家によって行われています。
個人投資家が一時的な商品間の価格差を発見して投資を行うのは困難です。
一般的に価格差が少しでも生じればすぐに機関投資家によって裁定取引が行われて歪みが解消されてしまいます。
機関投資家などの市場参加者は常に裁定取引の機会を伺っており、歪みは短時間で解消されるのが通常です。
裁定取引には適正な価格形成を促進するというメリットもあります。
0 件のコメント:
コメントを投稿