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先物取引の様々なリスク

先物取引には様々なリスクが存在します。

まず元本と利益が保証されていないので、原資産の価格変動によって損失を被る可能性があります。

損失が膨らんで証拠金が不足すると追証が発生します。

証拠金を追加しても損失が膨らめば、証拠金を取り戻すことができなくなりさらに大きな損失を被る可能性があるので注意しなければなりません。

先物取引では市場の需給関係によって価格が決まります。

相場が大きく変動し注文数が少なくなれば、希望価格での取引が不可能になる可能性が考えられます。

必ずしも希望価格での取引ができるわけではないことを理解した上で取引を行わなければなりません。

世界情勢の変化などが原因で急激に商品の価格が変動する可能性が存在します。

先物取引では即座に契約内容を変更できないため損失が拡大することも考えられます。

複数の商品を扱っていれば分散投資によりリスクを抑えることができます。

急激に価格が変動した場合、サーキットブレーカーが発動されることもあります。

サーキットブレーカーは相場を安定させるため1日の値幅を制限する制度です。

先物取引では毎月サーキットブレーカーが設定されます。

内容は商品や取引所によって異なります。一旦発動されると5分から15分間にわたって取引が中断されます。

取引に異常がある場合は証拠金の引き上げや代用有価証券の制限など規制措置が取られることがあります。

そのような場合には追加の証拠金を提供したり、代用有価証券と現金を差し換えなければなりません。

取引所と業者のシステムや、取引所と業者、投資家を結ぶ通信回線などに障害が発生する可能性があります。

そのような場合には情報の配信や取引が遅延・中断・停止します。

金融商品取引法ではシステム障害で発生した損失が補償の対象外とされています。

リスクを回避するためには、事前に障害発生時の取引方法について調べておくとよいでしょう。

つなぎ売りを利用して少ないリスクで株主優待を得る

つなぎ売りでは現物取引の買い注文と信用取引の新規売建注文を行います。

この方法ならば株価が下落しても損益を相殺することができます。

つなぎ売りを行えば、株価下落のリスクを抑えながら株主優待を得ることが可能となります。

また一般信用取引の場合には逆日歩などの費用を抑えることもできます。

つなぎ売りの方法は非常に簡単です。

まず権利付最終日までに現物取引で買い注文を出します。

取引が成立したら次に短期の一般信用取引の新規売建を発注してください。

注文する数量と株価は現物取引と同じにします。

短期の一般信用取引のであれば、証券会社は証券金融会社を利用せずに株式を調達するので逆日歩が発生しません。

権利付最終日の翌日以降に現物取引で買った株式を現渡しして、信用取引の売り建玉を決済します。

つなぎ売りでは同じ価格の現物株式と売り建玉を同量保有するのがポイントです。

つなぎ売りには手数料などの費用が必要になります。

株主優待の価値が費用を上回るように取引を行うことが重要です。

一般信用取引では逆日歩が発生することはありません。

しかし人気のある株主優待銘柄は、権利獲得日が近づくとつなぎ売りによる売建需要が増えます。

短期的な一般信用取引で売建が可能な銘柄と数量には制限があります。

人気銘柄では在庫がなく、短期の一般信用取引ができないケースも見られます。

制度信用取引で空売りをすると逆日歩が発生することがあるので注意が必要です。

費用を抑えるには、なるべく一般信用取引ができる銘柄を選ぶとよいでしょう。

逆指値を利用すれば追証が発生するリスクを少なくできます

逆指値は指定した価格まで株価が上がった場合に買い注文を、下がった場合に売り注文を出すことです。

一般的な取引では株価が上がったら売り、下がったら買うという指値注文が行われています。

逆指値では指値とは注文内容が反対になります。

希望価格まで上がった場合→買い
希望価格まで下がった場合→売り

指値注文では安く買って高く売ることで利益を得ようとします。

しかし逆指値は株価が予想とは反対の動きをした場合に、損切りすることを目的として行われます。

例えば株価が予想に反して下落した場合に素早く売り注文を出して損失の発生を抑えます。

損切りを行う水準は投資家自身が設定できます。

また逆指値は株価が上昇した場合に利益確定を目的として行われることもあります。

例えば空売りで株価の下落が続くと予想していたところ、反転して値上がりする可能性がある場合、逆指値を利用すれば株価が上昇しても一定の利益を確定できます。

・指値と成行

株式の売買をする方法には指値注文と成行注文の2種類があります。

前者は売買する価格を投資家自身が指定して注文を出します。

指値注文で買い注文を出した場合、株価が指定した価格以下でなければ取引が成立しません。

同様に売り注文を出した場合には、株価が指定価格以上にならなければ取引は不成立となります。

指値買い→希望価格以下まで下がったら買う
指値売り→希望価格以上まで上がったら売る

成行注文では価格を指定しません。

買い注文を出した場合には、取引時間中で最も低い価格の売り注文に対応して取引が成立します。

反対に売り注文を成行で出す場合は、最も高い買い注文に対応して取引が成立することになります。

成行買い→最も低い売り注文で取引成立
成行売り→最も高い買い注文で取引成立

指値注文では投資家が希望した価格で取引を成立させることができます。

ただし指定した価格以上か以下にならないと取引が成立しません。

そのため取引を成立させる機会を逃す可能性があります。

一方で成行注文は素早く取引を成立させることができますが、思わぬ価格で成立してしまうことがあるので注意が必要です。

価格を重視して取引を行う場合には指値注文が適していますが、取引を素早く成立させたい場合は成行き注文が適しています。

これらの注文方法は状況に応じて使い分けることが大切です。

信用取引の委託保証金について

・信用取引には委託保証金が必要です

信用取引を行うためには担保として現金か代用有価証券を証券会社に預けます。

現金は100%評価されますが、代用有価証券は一定の換算率をかけて評価することになります。

換算率は証券会社によって違いが見られます。

証券会社に預けた現金や株式は委託保証金と呼びます。

法令で委託保証金は30万円以上と定められています。

また委託保証率は約定代金の30%以上とされます。

1000万円の信用買いをする場合は、30%の300万円を委託保証金として預けなければなりません。

実際の委託保証金率は各証券会社によって定められています。

個別銘柄の信用取引が規制されたり、各社が必要と判断した場合には変更されることがあります。

委託保証金率の計算方法は以下のとおりです。

委託保証金率=委託保証金(現金+代用有価証券評価額)/建玉約定代金×100

信用取引では最低委託保証金維持率に注意しなければなりません。

委託保証金維持率とは現在の建玉約定代金に対する委託保証金の割合のことです。

信用買いで値下がりした場合や空売りで値上がりした場合には、評価損が発生し委託保証金から控除されます。

各証券会社では最低委託保証金維持率を設定しています。

評価損が発生して維持率を下回った場合には、追加の委託保証金を提供しなければなりません。

追加の委託保証金は一般的に追証と呼ばれています。追証が一旦発生すると、維持率を回復しても支払う義務が残ります。

解消するためには入金したり、建玉を返済して決済するなどが必要です。

期日までに追証を解消できない場合は、翌営業日の始めに全ての建玉が反対売買によって決済されます。

決済で損失金額が発生した場合には委託保証金の現金が充当されることになります。

代用有価証券が任意売却される可能性も存在します。

追証を発生させないためには、常に委託保証金維持率に注意しながら信用取引を行う必要があります。

・追証の発生させないために必要なこととは

安心して信用取引をするためには、追証を発生させないための工夫が必要になります。

信用取引では委託保証金の約3.3倍までの取引が可能です。

ただし最高限度までレバレッジを効かせる必要はありません。

低倍率で取引を行うか、余裕を持って保証金を預けておけば追証の発生する可能性が少なくなります。

最高限度額まで取引を行うと、余裕を持って取引を行うことができなくなるので注意が必要です。

法定されている最低額の30万円を預け、最低委託保証金率が20%で信用取引を行うと仮定します。

預けた保証金の3倍である90万円の取引を行う場合、最低委託保証金は18万円です。

この場合の保証金の余力は12万円となります。

取引額90万円に占める余力の割合は約13.3%です。

これ以上含み損が発生すると、最低委託保証金の18万円を割り込んで追証が発生します。

預けた保証金の2倍である60万円の取引を行う場合、委託保証金は12万円となります。

この場合の余力は18万円です。取引額の60万円に占める余力の割合は30%となります。

30%以上の含み損が発生した場合には追証が発生します。

同じ額の委託保証金を預けて取引を行う場合でも、取引額が少ない方が余力は大きくなります。

追証が発生する可能性が少なくなるので、精神的にも余裕を持って取引を行うことができます。

なるべく現金を保証金とすることも、追証の発生を防ぐ上で重要です。

有価証券を保証金として提供すると、株価が下落して評価額が目減りすることがあります。

信用取引をしている銘柄で含み損が発生すると、委託保証金が減少します。

預けている株式の株価が下落すればさらに委託保証金が減ることになります。

最低委託保証金を割り込むと追証が発生してしまうので注意しなければなりません。

全ての委託保証金を現金にすれば、信用取引をしている銘柄の含み損以上に保証金が減るのを防げます。

保証金に占める現金の割合が増えるほど、余裕を持って信用取引を行うことができます。

信用取引をしていると、株価が予想とは反対方向に動いて追証が発生することがあります。

被害を拡大させないためには、素早く損切りをすることが重要です。

追証の発生を回避するために有効な方法をまとめると以下のようになります。

1.レバレッジを効かせすぎない
2.有価証券ではなく現金を保証金として預ける
3.素早く損切りをする