他の省庁より格上とされる財務省

・国の予算案を作るのは財務省の主計官です

国の予算は4月から翌年の3月までの年度単位で決められます。

政府案が決定されるのは毎年12月の終わり頃です。

予算案は財務省の主計局で主計官によって作成されます。

予算案は各省庁の概算要求に基づいて作られ、翌年の通常国会で議論されることになります。

憲法第60条第1項では衆議院の予算先議権が認められており、参議院より先に議決を行います。

衆議院と参議院で異なる議決をして両院協議会でも意見が一致しない場合や、参議院が衆議院の可決した予算について30日以内に議決をしない場合は、衆議院の議決が国会の議決とされます。

日本国憲法第60条

1 予算は、さきに衆議院に提出しなければならない。
2 予算について、参議院で衆議院と異なつた議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取った後、国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

衆議院は憲法で優越が認められおり、参議院と意見が異なる場合に衆議院の酸性のみで予算を成立させることができます。

・財務省が他の省庁より格上とされる理由

財務省は日本の省庁のなかでも格上とされています。

実際に各省庁は予算と権限を確保するために財務省にお伺いを立てます。

財務官僚こそ日本を動かす真のエリートです。

財務省設置法第4条では国の予算及び決算の作成に関することが同省の権限とされています。

この権限が他の省庁よりも財務省を優位な存在にしている根源です。

財務省が強い権限を持っているのは日本だけではありません。

外国では法律で他の省庁よりも格上であることが明確に規定されているケースもあります。

日本では建前上他の省庁と同格という扱いになっていますが、実際には格上な存在です。

財務省主計局は局長、次長、主計官、主査という構造になっています。

実際に予算を作成する主計官が強い力を持つのが特徴です。

財務省が大きな力を持っている原因の1つが主計局の存在ですが、外局に国税庁があることも影響しています。

国税庁は財務省の外局で、企業や政治家などに強い影響力を持ちます。

その幹部の多くが財務省のキャリア官僚です。

財務省は予算と税務を牛耳っており他の省庁や政治家、企業などに対して強い影響力を行使することができます。

・財務省の組織図

財務省と外局の国税庁は以下のような組織図になっています。
















・財務省内部の組織図

以下は財務省内部の組織図です。


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