国債先物取引の利回りについて

国債の金利には表面利率や利回りなどの概念があります。

クーポンレートは表面利率や利率と呼ばれ、利子付債で半年ごとに支払われる利子の大きさを表します。

固定利付債の場合は額面金額(100万円)に対する1年分の利子がパーセントで表示されています。

仮に額面金額100万円で年に2万円の利子が支払われるとすると、クーポンレートは2%です。

この場合は半年ごとに1万円ずつ支払われることになります。

国債のクーポンレートは発行時の市場の状況によって決定されます。

具体的には格付けや金利情勢、発行年限などがクーポンレートの決定に影響します。

一旦決まったクーポンレートは償還まで変わらず一定です。

格付けは信用格付けとも呼ばれます。

債券などの元本償還や利払いの確実性をアルファベットや数字などの簡単な記号で表したものです。

債券の発行体は格付け会社に財務状況や収益力を評価してもらい、投資家は格付けに基づいて投資判断を行います。

格付けが高いほど市場から少ないコストで資金を調達することができます。

発行体が依頼して格付けが行われる場合と、格付け会社が勝手に行う場合があります。

後者は勝手格付けと呼ばれます。

格付け会社は格付け機関や信用格付け会社とも呼ばれます。

一定の条件を満たした格付け会社は、金融商品取引法に基づいて金融庁に登録され監督下に置かれています。

国債の利回り(最終利回り)とは1年あたりの運用益をパーセントで表したものを指します。

運用益には1年間の利子収入と、償還額面か売却価格と購入価格の差額が含まれます。

購入価格との差額は1年あたりに換算したものです。

国債の購入価格は時価なので、市場の状況や購入する金融機関によって変化します。

1年間あたりの利回りは、国債の購入価格によって変化することになります。

債券投資には直接利回り(直利)という概念も存在します。

直接利回りは利付債の購入価格に対する1年間に受け取る利息の割合のことです。

最終利回りと異なり、償還差損益や売却損益を考慮していません。

債券を額面と異なる金額で購入した場合、クーポンレートとも異なる数値になります。

直利の計算方法は以下のとおりです。

直利=(1年あたりの受取利息/購入価格)×100

この数値は利付債が本来持つ総合的な投資収益率ではありません。

しかし利息収入だけでどの程度の利回りになるかを知ることができます。

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