個人向け国債を購入するには

・個人向け国債のメリットとデメリット

一般的に投資を行う場合には信用リスクを意識しなければなりません。

信用リスクとは有価証券の発行体である国や企業などが財政難や経営不振で債務不履行となるリスクのことです。

債務不履行が発生すると利息や元本などを決められた条件で受け取ることができなくなります。

そのような事態に陥ると有価証券の価格が下落します。

さらに発行体が破綻すると元本を回収できなくなります。

信用力の低い発行体ほど信用リスクが高くなるので注意しなければなりません。

投資先の国や企業の財務状況や経営内容、格付けなどに常に気を配ることが大切です。

国債は発行体が国家なので、信用力の高い国のものであれば信用リスクは低くなります。

株式などと比較して安全に資産運用ができる金融商品です。

個人向け国債は下限金利が0.05%となっています。

定期預金よりも国債を購入した方が利回りがよくなるケースも存在します。

個人向け国債は最低1万円から1万円単位で購入可能です。

株式や不動産などと異なり少ない資金で投資を始めることができます。

国債にはデメリットも存在します。例えば即座に換金することができません。

銀行の定期預金であれば1か月や半年など短い期間を設定できます。

しかし個人向け国債の場合は、最低でも1年間は途中解約ができません。

1年経過後は解約が可能となります。

ただし支払われるのは中途換金調整額です。

中途換金調整額は個人向け国債を満期前に解約する際に発生します。

直前2回分の各利子(税引前)相当額に0.79685を掛けて算出されます。

経過期間が短い場合は利子が少なくなることがあります。

国債は毎月発行されるのが通常です。

しかしいつでも購入できるわけではありません。

募集期間内に金融機関などで申し込みをする必要があります。

期間は毎月1日から月末ではなく、国債の種類によって違います。

購入するには募集期間の確認が必要です。

国債は安全な金融商品ですが利回りが低いので、より多くの利益を得たいのであればリスクと利回りの高い投資先を選ぶ必要があります。

例えば投資信託は国債と同様に購入後は保有するだけですが利回りが高いのが特徴です。

株式投資や投資信託はリスクが高くなるものの高利回りを期待できます。

高利回りのためにリスクを許容できる人には国債よりも株式投資などの方が適しています。

国債は信用リスクが小さい安全な金融資産です。

しかし信用リスクが全くゼロなわけではありません。

企業が倒産するよりもリスクは低いかもしれませんが、国家が破綻する可能性は存在します。

元本が保証されるわけではないので信用リスクを意識した上で投資する必要があります。

・国債を購入するには

国債は募集期間内に金融機関などで申し込みをして購入します。

まず銀行やネット証券などで国債を募集しているかどうか確認しましょう。

基本的にどの金融機関で申し込みをしても金利や手数料は同じです。

ただし一部の金融機関では口座管理手数料などが発生することがあります。

国債の購入には金融機関の口座開設が必要です。

銀行で手続を行うには必要書類や個人情報の提出が必要になります。

ネット証券ならばインターネット上で手続を行えるので簡単です。

実際に購入する場合には銀行の窓口で購入代金と印鑑、本人確認書類などを提出します。

ネット証券ならばインターネット上で購入手続が可能です。

購入後は原則としてキャンセルができません。

・国債を購入した場合の注意点

個人向け国債は発行後1年が経過すれば途中解約が可能です。

ただし直前2回分の各利子相当額に0.79685を掛けた額が控除されます。

元本は保証されますが利子がほとんど得られないので注意が必要です。

個人向け国債には固定金利と変動金利があります。

満期後に資金を利用する目的に応じていずれを選ぶかを決めるとよいでしょう。

固定金利は将来受け取ることができる金額を正確に把握しやすいという特徴があります。

満期後の資金計画を立てやすいのがメリットです。

変動金利は将来の受取金額が変動する可能性があります。

詳細な資金計画を立てるには不向きです。

満期後の目的が明確な場合には固定金利を選ぶのがよいでしょう。

金利上昇を期待するのであれば変動金利を選ぶのがおすすめです。

仮に金利が下落したとしても、下限金利を下回ることはありません。

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