オプション取引におけるボラティリティについて

・オプションの価格(プレミアム)を決める要素とは

オプションの価格(プレミアム)は本質的価値と時間的価値を合計したものです。

オプション価格=本質的価値+時間的価値

本質的価値:市場価格と権利行使価格の差額
時間的価値:決済日までの残存期間とボラティリティ、金利の価値

時間的価値は決済日までの残存期間とボラティリティによって決まります。

オプション価格を決める要素は以下の通りです。





これらの要素の中でも金利の影響はあまり大きくありません。現実の取引ではほぼ無視することが可能です。

・ボラティリティとは

ボラティリティとは価格変動幅の比率を意味します。価格変動幅が大きいほどボラティリティは高くなり、小さいほど低くなります。

オプション取引では権利行使価格と比較して市場価格が不利な場合、権利を放棄することが可能です。権利を放棄した場合は、オプション料分が損失になります。

コールオプション(買う権利)を買ったと仮定すると、市場価格が上昇すれば利益を得られます。

市場価格が下落し権利行使価格以下になった場合でも、権利を放棄すれば損失はオプション料に限定されます。

ボラティリティが高いほど価格の変動幅が大きいので、価格が大きく上昇することもあれば下落することもあります。

オプション取引では、仮に価格が大きく下落しても権利を放棄すれば損失を限定できます。

逆に価格が大きく上昇すれば、大きな利益を得ることが可能です。

コールオプションを買った場合、ボラティリティが高いほど大きな利益を得られる可能性があります。

そのためボラティリティの高いオプションほど高く評価することができます。

ボラティリティが低い場合、価格が上昇しても変動幅が小さいため大きな利益を得ることができません。

価格が上昇したとしてもイン・ザ・マネー(権利行使が有利な状態)にならないこともあります。

そのためボラティリティの低いオプションは低く評価されます。

ボラティリティが高い→時間的価値が高い→オプション価格が高くなる
ボラティリティが低い→時間的価値が低い→オプション価格が低くなる

0 件のコメント:

コメントを投稿