デリバティブ(金融派生商品)とは

・デリバティブ(金融派生商品)の特徴

デリバティブ(金融派生商品)は基礎となる金融商品の変数値によって相対的に価値が決まります。

基礎となる金融商品は原資産と呼ばれます。変数値は市場価値や指標などです。

原資産から派生した資産や契約がデリバティブ(金融派生商品)と呼ばれています。

デリバティブ取引は本来、将来の価格変動を回避するために当業者によって行われます。

当業者は債券や証券、実物商品や様々な権利などを取り扱っており、価格変動によって損失を被るリスクを抱えています。

証券は株式や船荷証券、不動産担保証券などです。

当業者は上場商品の売買や売買の媒介・取次、生産・加工などを行っています。

原資産の一定割合を証拠金として供託すると、一定幅の価格変動リスクを他の当業者や市場参加者に譲渡できます。

デリバティブ取引はリスクヘッジを目的とした一種の保険契約です。

ただし実際には投機や裁定取引を目的としてデリバティブ取引が行われています。

・2種類のデリバティブ市場

デリバティブ市場には金融商品取引所などの公開市場を介さないものと、公開市場を介するものの2種類があります。

前者は店頭デリバティブ、後者は市場(上場)デリバティブと呼ばれています。

市場に参加する個人投資家にとっては市場デリバティブの方が親しみやすい存在です。

しかし市場規模は店頭デリバティブの方が圧倒的に大きいという特徴があります。

2013年における世界全体の店頭デリバティブ市場は約700兆ドルでしたが、市場デリバティブは100兆ドル未満でした。

店頭デリバティブで取引される主な原資産は金利と為替です。

日本では7割以上を金利スワップが占めています。

金利スワップとは変動利率と固定利率の支払い義務を相互に交換(スワップ)する取引です。

取引の当事者が想定元本や機関、利息交換日、機関を決定します。

店頭デリバティブには以下のようなものがあります。

金利スワップ
為替予約
通貨オプション
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)
商品先物取引
天候デリバティブ
バリアンスワップ
差金決済取引
一部の外国為替証拠金取引(FX)

店頭デリバティブ取引の当事者は以下のような感じです。

金融機関↔事業会社や法人
事業会社↔事業会社
金融機関↔個人投資家

店頭デリバティブを行っている事業会社と法人には大企業や中小企業、教育機関や宗教法人など様々なものがあります。

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