英語名はChicago Mercantile Exchangeで、CMEと省略されます。
mercantile exchangeの意味は「商品取引」です。
1989年にシカゴ・バター・卵取引所としてシカゴ商品取引所から独立しました。
シカゴ商品取引所の英語名はChicago Board of Tradeで、CBOTやCBTと略されます。
この世界的な影響力を持つ商品先物取引所は、トウモロコシや大豆などの穀物を扱っており先物価格を形成する力があります。
2007年7月にはシカゴ・マーカンタイル取引所に買収され、世界最大のデリバティブ取引所が誕生しました。
シカゴ・マーカンタイル取引所では1970年代から先物取引などデリバティブ商品の上場に積極的に取り組んでおり、現在の取引量は世界でも最大規模です。
日経平均先物も1日23時間にわたって取り扱っています。日本の投資家からも注目される取引所です。
シカゴ・マーカンタイル取引所はもともと非営利の民間組織でした。
2000年11月に株式会社化され、2002年の12月に株式を公開しています。
2007年にはシカゴ商品取引所を買収し、2008年8月にはニューヨーク・マーカンタイル取引所が経営統合され傘下に入りました。
シカゴ・マーカンタイル取引所では金利と株価指数、為替、畜産物、不動産、天候デリバティブの先物取引とオプション取引を扱っています。
天候デリバティブとは金融派生商品(デリバティブ)の一種で気候デリバティブとも呼ばれます。
気象現象によって生じるリスクが取引対象です。損害保険とは違い、気象現象を直接的な対象とする権利(オプション)の売買を行います。
天候デリバティブでは気温や湿度、降雨量や降雪量、霜、風速、台風などを基準とするストライク値を条件として定めます。
条件を上回るか下回った場合に、自動的に補償額が支払われる権利(オプション)を取引します。
権利を購入するにはオプション料を支払う必要があります。
オプション料と一般的な保険の掛け金は異なるものです。
損害保険ではないので、実際に損害が発生するかどうかは関係ありません。
天候デリバティブは気象によって補償金が支払われます。
収益が天候に左右される事業のリスク回避を目的として利用されています。
以下は気温によって損害が発生する事業を対象とした天候デリバティブの例です。
1.寒いと損失が発生する場合
実際は寒かった→損失発生→補償あり
実際は暑かった→利益発生(損失なし)→補償なし(オプション料を失う)
2.暑いと損失が発生する場合
実際は寒かった→利益発生(損失なし)→補償なし(オプション料を失う)
実際は暑かった→損失発生→補償あり
天候デリバティブは1997年にアメリカのエンロン社で開発されました。
1999年にはシカゴ・マーカンタイル取引所に上場されています。
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