証拠金制度とは

証拠金は契約の成立と履行を確実なものにするため、当事者の一方が担保として預ける金銭のことです。

先物取引やオプション取引を行う場合、証券会社で口座を開設します。

口座開設の際に証券会社に預ける金銭が証拠金です。

取引において投資家に損失が発生した場合には、担保である証拠金によって補うことになります。

先物取引やオプション取引では、対象物の将来の価格によって利益や損失が発生します。

証拠金があることで、損失が発生した場合でも決済の履行を確保することができます。

例えば先物取引では予想が外れた場合に売り手と買い手の双方に損失が生じます。

そのため両者とも証拠金を預けなければなりません。

オプション取引では予想が外れた場合、売り手のみ損失が発生します。

証拠金の提供が必要なのは売り手だけです。

先物・オプション取引において、証券会社は基本的に顧客から預かった証拠金を直接的に預託します。

顧客が書面で同意した場合は、委託証拠金を証券会社が預かって取引証拠金として預託することが可能です。

この場合は証券会社が保有する金銭や代用有価証券に差し換えることになります。

証券会社も自己取引に関する証拠金を預託します。

先物・オプション取引では証券会社を通して日本証券クリアリング機構などの清算機関に、取引証拠金が預託されます。

証券会社も自己取引分を預託しています。取引証拠金は有価証券で代用することができますが、必要とされる金額を下回る場合は追加の証拠金が必要になります。

必要とされる証拠金額を定めるのは清算機関です。

FXでも取引を行うには証拠金が必要とされます。

新たな取引や注文をする場合、ポジションを維持する場合に求められるのが必要証拠金です。取引金額の想定元本に必要証拠金率をかけて計算します。

FXには必要証拠金だけでなく有効証拠金があります。

取引をする際に利用可能な証拠金の総額のことです。

実際にどのくらいの取引が可能かを表しています。預けた資金とポジションの損益分、決済したポジションの損益を合算します。

FXで証拠金取引を行うには、開設した口座に必要な額の証拠金を預けます。

個人口座の場合は最大で25倍ものレバレッジをかけて取引を行うことが可能です。レバレッジを上げるほど取引額が大きくなり損益率も上がります。

取引をするには最低限の必要証拠金が求められます。市場の為替レートは常に変動していますが、実勢価格で損益を確認し、常に必要証拠金額が維持されていなければなりません。

必要金額に満たないと、不足金額を補填する必要があります。

期限までに追加の保証金を預けなければなりません。

取引を行うために必要最低限の証拠金額を満たすだけでなく、為替の変動リスクを考慮して多めに証拠金を要しておくと安心です。

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