差金決済と現物取引

差金決済とは現物の受け渡しをせずに、反対売買によって買付と売却の代金の差額の授受を行うことです。

この方法は株式の信用取引などで利用されています。

差金決済は現物取引よりも資金効率が高く、短期売買を繰り返す場合にゆう売りです。

レバレッジを効かせた取引を行うこともできます。

リスクもリターンも大きな信用取引で差金決済が行われています。

決済を確実に行うため、証拠金制度が存在します。

現物取引(決済)は証券取引所で株式の売買を行う際の基本とされます。

日常生活において対価を払って商品を購入するのと同じです。

現物取引で株式を購入した場合、株主優待がもらえたり配当金を受け取ることができます。

また株価が安いときに購入して値上がりしたときに売却すれば利益を得られます。

投資を目的として貴金属や農作物、原油などを現物で購入すると、配送や保管にコストがかかってしまいます。

現物を受け取らずに利益を回収できれば経済的です。

差金決済では購入時の価格と売却時の価格の差額だけを受け取ることができます。

商品の価格が購入時よりも値上がりしていれば利益が得られます。

一方で値下がりしていた場合には差額を支払う必要があり損失を被ることになります。

例えばある量の金が現在100万円で購入できると仮定します。

100万円分の金を半年後に購入する注文を出したところ、半年後には同じ量の金が110万円に値上がりしていたと考えます。

この場合は金を売却すれば10万円の利益になります。反対に90万円に値下がりしていた場合には、10万円の損失が発生します。

差金決済は信用取引や先物取引、FXなどで行われています。

それ以外の差金決済ができない取引は全て現物取引です。初めて投資を行う場合は現物取引が基本です。

現物取引では1日に同一の銘柄を繰り返し取引できないのが通常ですが、差金決済では可能となっています。

デイトレーダーが1日に何度も繰り返し取引を行うことができるのは、差金決済を行っているからです。

現物取引を行う場合、購入した銘柄を売った時点で損益が確定します。

株式を購入して株価が上昇したら売却するのが現物取引です。

一方で差金決済の場合は保有していない株式を先に高値で売却し、株価が下がったら買い戻すことができます。

この手法は空売りと呼ばれ、差額が利益となります。

差金決済を利用する信用取引や先物取引では証拠金取引が行われており、レバレッジをかけることができます。

レバレッジをかければ、業者に預けた証拠金以上の取引が可能となります。

株式の信用取引におけるレバレッジは約3倍です。

同様に株価指数先物は約17倍、FXは約25倍となっています。

レバレッジをかけると大きな利益を得られる可能性がありますが、損失が多額になるリスクもあるので注意しなければなりません。

0 件のコメント:

コメントを投稿